PMDD(月経前不快気分障害) について更に詳しく

 PMS(月経前症候群)はおもに身体症状としてあらわれるのにたいして、PMDD(月経前不快気分障害)はおもに精神的な症状として表れるものです。つまり気分の沈み、不安、イライラ、制御不能感などの症状です。

 統計的には、うつ病は男性より女性の方が2倍多いとされていますが、うつ病の女性特有の発症及び増悪危険因子の一つは性周期にかかわる女性ホルモンであるとも考えられます。

 つまり、女性のライフサイクルからみたばあいの情緒的変動には次のようなことが考えられます。

1.初経のあたりのうつ。これは思春期にエストロゲンが増大することによって発生しやすくなりますが、一般には軽くて治りやすいものです。

2.PMDD

3.うつ病の月経前の悪化。

4.産後うつ病。

5.更年期のうつ病。

 月経周期からみると、月経前の1週間から10日の時期、つまり黄体期、基礎体温の高温相で発生します。卵胞期は女性ホルモンが優位ですが、この黄体期に優位になる黄体ホルモン(プロゲステロン)は男性ホルモンの要素があるとも考えられていますが、PMDDのメカニズムはよくわかっていません。

 治療については。

・漢方が効果的だという可能性もあります。

・抗うつ薬のSSRIという選択肢があります。おおよそ35%から45%の方が症状が消えます。SSRIとそれ以外の幾つかの治療を組み合わせることで、6割くらいの方が改善するようです。この数字は個人差もあるが、それでも改善の割合は高いということでもあるので、症状で公私ともに生活に支障をきたしてしまう方には重要な選択肢となります。

 SSRIについては、間欠投与といって、不調の時期だけに内服する方法があります。SSRIは、痛みにも一定の効果があるようです。中断すると再燃します。

 

・症状が重い場合にはピルで止めることもあります。しかし、それでもPMDDは十分治らない場合もあります。