コンサータの依存性について

 コンサータの成分であるメチルフェニデートには古くから依存性があるとされてきました。かつてリタリンという名称の薬には、このメチルフェニデートという成分が入っていました。リタリンは内服するとすぐに溶けて、消化管から早く吸収されて、血中濃度が急激に上がります。すると多幸感が生じてしまい、血中濃度が低下するのも早く、次のリタリンを内服したくなるというふうになって、依存が形成されてしまう場合がありました。そのことから一部の医療機関で無軌道に処方していましたが、多くの医療機関では処方を差し控えてきました。

 現在ではリタリンは処方できなくなり、かわってコンサータという内服薬が開発されました。これはカプセルになっていて、やはり内部にはメチルフェニデートが入っています。このカプセルは特殊な構造をしていて、急激に血中濃度が上がらないようにコントロールをしてくれますので、多幸感が生じることがありません。また、薬物依存者が用いていたような手だてである粉砕や溶解もできません。そのおかげもあって、わが国ではコンサータが世に出て9年目になりますが、今までのところ依存・乱用が発生したケースは一例も報告されていません。もっともこのような成果は、医療機関側でも慎重に検討をしてきていたからであるとも考えられますので、今後も慎重を失わずに適正に運用してまいります。

 ADHD,ADDの治療をするうえで、非常に有効性の高い選択薬の一つであり、適正に用いれば安全性も高いため、大切に検討してゆきたいと思います。