ADHDの症状の改善の方向について

ADHDによる支障を減らし、仕事や生活のペースをつかむ方向について、まとめてみました。

 

 

ADHDにともなう自信の低下について:

ADHDにて、物事を円滑に進めることに支障を来すことから、自信低下や気分の沈みを来しがちです。ADHDにうまく対処して、社会生活のペースがつかめるようになってくると、自信低下や気分の沈みも減ってきます。

 

得意分野を見いだしてください:

 何かしら得意分野や才能をお持ちの方が少なくありません。得意分野を中心にして、それ以外のこともだんだんできることを増やしていくようなペースがつかめると大分よくなりやすいです。得意分野を見いだしましょう。できれば、得意分野での仕事を選択できるほうが望ましいです。

 

内服について:

内服薬には、コンサータ、ストラテラなどがありますが、効果と副作用のご説明をお聞きになって、そのうえでご自身が内服するか否かを決めていただきます。また、内服をご希望にならないでも、内服薬の説明だけを希望される方もいらっしゃいます。

 

ADHDについての学習:

ADHDについて、書籍を読んで学んでください。学ぶことで自分の状態を理解できますし、過度に落ち込むことも減ります。苦手分野を補うためのいろいろな工夫のヒントも得られます。工夫をして役立つかどうかは、個々人でも異なりますので、いろいろ試みて、どれが役立つか発見しましょう。

 ネット上にはいろいろな情報があふれていて気軽に見れますが、良いもの悪いものもが様々です。まずはADHDを専門に診ている先生が書いた標準的な内容の書籍を読むのがよいです。そのほうがネット上のいろいろな情報の善し悪しを判断しやすいです。こちらからも何冊か書籍をご紹介いたします。

 

カウンセリング:

当院では担当の医師(院長田中)がカウンセリングを担当しています。かなり幅広い範囲に対応しています。背景から考えたり、より深く、様々な話題に対応できます。30分間(実質25分間)の特別予約枠になります。年齢層は、思春期、青年期、壮年期です。心理的な葛藤や、様々な人間関係の悩み、ADHD、発達障害に関する悩みを受けています。必要な時にスポットで受けられる方もいます。

 

就労支援プログラムのご紹介について:

 就労に大きく支障を来している場合には、就労支援プログラムという選択肢もあり、ご紹介できます。厚労省が定めた枠組みであり、週5日間午前10時から午後4時までの通所となります。

 

NPOなどについて:

 様々なADHDの集まりがあります。当方は特定の団体をお勧めする立場にはありません。ご興味のある方は、よくADHDについて学習したあとで、いくつかの集まりに広く浅く参加してみることをお勧めしています。よく事情もわからないまま最初から1カ所に深入りすることのないようにしてください。