注意欠損・多動障害(AD/HD)について

 当院では、成人期のADHD, ADDの診断と治療を行っています。

 子供の頃から成人に至るまで、「不注意」、「ミス」、「忘れ物」、「約束が守れない」、「勉強など課題を最後までやり通せない」、「整理が苦手」などが目立つ場合には注意障害(ADD)の可能性が考えられます。じっとしているのが苦手、落ち着かずあれこれ他のことをすぐに考えてしまうなどの多動傾向が伴う場合には注意欠損・多動性障害(AD/HD)と呼ばれます。多動性よりも不注意が目立つ場合のほうが多いです。つまりAD/HDよりもADDのほうが多いです。

 当院では、ADHD, ADDを順序立てて診断しており、幾つかのアンケート形式のテストや心理テストを複合的に組み合わせて、多面的に検討をします。典型的なものでしたら1週間位で診断がつきますが、軽度やグレーゾーンの場合には、慎重を期して診断までには数週間の時間がかかる場合もあります。


ADHDの症状をわかりやすく動画で解説したものです。

これは上の動画を解説したものです。

ADHDの改善の方向に向けて

 ADHDにともなう自信の低下について:

 ADHDにて、物事を円滑に進めることに支障を来すことから、自信低下や気分の沈みを来しがちです。ADHDにうまく対処して、社会生活のペースがつかめるようになってくると、自信低下や気分の沈みも減ってきます。

 

得意分野を見いだしてください:

 何かしら得意分野や才能をお持ちの方が少なくありません。得意分野を中心にして、それ以外のこともだんだんできることを増やしていくようなペースがつかめると大分よくなりやすいです。得意分野を見いだしましょう。できれば、得意分野での仕事を選択できるほうが望ましいです。

 

内服について:

 内服薬には、コンサータ、ストラテラなどがありますが、効果と副作用のご説明をお聞きになって、そのうえでご自身が内服するか否かを決めていただきます。また、内服をご希望にならないでも、内服薬の説明だけを希望される方もいらっしゃいます。

 

ADHDについての学習:

 ADHDについて、書籍を読んで学んでください。学ぶことで自分の状態を理解できますし、過度に落ち込むことも減ります。苦手分野を補うためのいろいろな工夫のヒントも得られます。工夫をして役立つかどうかは、個々人でも異なりますので、いろいろ試みて、どれが役立つか発見しましょう。

 ネット上にはいろいろな情報があふれていて気軽に見れますが、良いもの悪いものもが様々です。まずはADHDを専門に診ている先生が書いた標準的な内容の書籍を読むのがよいです。そのほうがネット上のいろいろな情報の善し悪しを判断しやすいです。こちらからも何冊か書籍をご紹介いたします。

 

カウンセリング:

 当院では担当の医師(院長田中)がカウンセリングを担当しています。かなり幅広い範囲に対応しています。背景から考えたり、より深く、様々な話題に対応できます。30分間(実質25分間)の特別予約枠になります。年齢層は、思春期、青年期、壮年期です。心理的な葛藤や、様々な人間関係の悩み、ADHD、発達障害に関する悩みを受けています。必要な時にスポットで受けられる方もいます。

 

就労支援プログラムのご紹介について:

 就労に大きく支障を来している場合には、就労支援プログラムという選択肢もあり、ご紹介できます。厚労省が定めた枠組みであり、週5日間午前10時から午後4時までの通所となります。

 


注意欠陥・多動障害(AD/HD)の治療について

 診断がつきましたら、どのように対応するのかについて話し合っていきます。欠点を補いつつ、長所を伸ばしていくのが原則です。そのために、いろいろと工夫をしていく事も大切です。根気強い対応が必要になります。職業適性検査を行うこともあります。

 また、必要性と希望に応じては内服薬による治療という選択肢もあります。内服療法としては現在は、脳内のノルアドレナリンという神経伝達物質を増やすのを助ける作用のあるストラテラという内服薬あります。これは内服し続けることによって次第に落ち着いて物事に取り組めるようになってきます。またドパミンという神経伝達物質を調整するコンサータという内服薬もあります。こちらは必要な日だけ朝に内服するタイプです。

 注意の障害のために、職場でミスをしたりすることが目立ち、そのため叱責されたり、自信を喪失しがちになります。場合によってはうつ病になったり、人前で話すときに極度に緊張する社会不安障害になったりする事があります。そのような場合には、うつ病の治療、社会不安障害の治療も必要になることもありますが、大抵は注意障害のほうをメインに治療したほうが全体が改善しやすいです。

 お困りの方は、まずはお気軽にご相談して頂いて、診断を受けてみて下さい。



その他参考となる動画