双極性障害2型とは

  うつ病には、単極性うつ病と双極性障害2型というふうに二分されます。およそ5:1くらいの割合です。しかし、実際の臨床では、どちらであるのかを区別するのは難しいことが少なくありません。双極性障害は、活動性の上がり下がりを調整するところがうまく働かない疾患です。活動性が下がって休んでも疲れがとれない時期があったり、数日間であれ絶好調で疲れ知らずの時期があったりします。

双極性障害の特徴

  双極性障害は、良い時期があったり悪化する時期があったりしながら、長期経過を見ていると、結局はおおむね不調となりやすいというのが特徴です。上がったり下がったり、あるいはなんともない時期を繰り返して、何年もかけて波が現れ安いです。抗うつ薬の効果はケースバイケースですが、無効であったり、内服した当初に効果があってもやがて効果が無くなったりすることもあります。うつ状態が長引くときや治療の効果が上がらないときには、双極性も視野に入れて検討します。

治療

 双極性障害の治療薬は気分安定薬mood stabilizerと呼ばれています。抗うつ薬が多くの種類あるのに対して、気分安定薬は数種類です。活動性の上がり下がりの波を調整してフラットに近づける作用があります。しかし、感情を失わせるとか高揚感を失わせるものではありません。